The Lobster
結婚絶対主義の近未来。
独身者は罪とみなされある施設へと送り込まれる。
その施設でのルールは3つ。
45日以内に施設内でパートナーを見つけなければ
自分の選んだ動物となり森に放たれる。
妻を亡くしたデヴィッドは施設で生活を始め期限の45日が迫る中
ようやくパートナーを見つけるが彼女とは結果うまくいかず、
施設を逃げ出し森にいる団体と出会う。
そこでは施設の考え方に反する者たちが集い生活をしていた。
森で新たに出会いがあり恋に落ちるが、恋愛はその森ではタブーとされていた―――
どシューーーーール。
一言でいうと「どシュール」です。
ふわふわしていてつかみどころのないストーリーでした。
予告やあらすじを見た時点では「不思議なストーリーだなぁ」くらいに
想像が全くつきませんでしたが
鑑賞後も消化しきれない不思議な映画で、
今までに見たことのないタイプの作品でした。
私はこの作品を見て、高校時代に現代文の授業で読んだ
安部公房の『棒』という作品を思い出しました。
デパートの屋上から落下した男が棒になるという、なんともよく分からない話だったのですが
人間が棒になるという現実では起こらないことがどうしても納得できなくて
先生に「話がよくわかりません」と相談しにいった記憶があり
今でもよく覚えている思い出深い作品です。
結婚できなければ動物になる映画『ロブスター』と
人間が棒になってしまった小説『棒』。
どこか同じ空気を感じます。
施設でデヴィッドが出会った女性。
いろんな人から「彼女は血も涙もない、感情もない」と言われていましたが
登場人物全員に感情がないように思います。。。
結婚について描いている割に純愛さも特に無く…
いろいろとツッコミどころが満載の映画です。
結婚が決まったカップルの紹介で
「よく鼻血がでるという共通点でカップルとなりました」という謎の共通点、
森では熱々のゆで卵を脇に挟むのは、足を蹴られるよりも重い罰というバラエティ番組並みの罰。
動物となってしまう友人との最後の別れで「私は幸せになるけどあなたのことは忘れないわ」という
酷い手紙の後にビンタされてなぜか「スタンドバイミーを一人で鑑賞して最後の日を過ごします」。
見た人にはわかるけど、見てない人からしたらなんのこっちゃ分からないシーンで
しかも意味も分からないですよね笑
私の中で映画は3種類あるんです。
①何度でも見たくなる素晴らしい映画
(BTTF、LotR、シェフ、E.T.、ベイビードライバー など)
②もう二度と見たくないけど人には勧めたい映画
(ダンサーインザダーク、コクソン など)
③その他 (ふと思い出した時にでも見たい映画)
この映画はどれにも当てはまらない4つ目となりました。
ずばり、
もう二度と見たくないし
人にも勧められないけど
1回見てまぁ損はない映画
です笑
出演者はかなり豪華なんですが
こういったシュールな作品を演じるって、キャラクターの理解も深めにくいし
ストーリーもよく分からないし、役者さんってどう演じているんでしょう。
主演はコリン・ファレル
だらしないお腹にびっくりしました笑
レイチェル・ワイズ
レア・セドゥー
ジョン・C・ライリー
ベン・ウィショー
演技派個性派が集っています。
この映画が大好きって人はいるんでしょうか…
万人受けはしなさそうだし、ソフトを買った人もキャストのファンとかくらいかな。。。きっと。
初めて出会ったタイプの作品なので
感想も書きにくいですが。。。
気になるという方はぜひご覧ください。
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