High Strung
憧れの芸術学校で奨学金を得て、ダンスを学ぶためニューヨークへとやってきたルビー。
ある日、地下鉄の駅でバイオリンの演奏をして生活費を稼いでいる
イギリス人のジョニーと出会う。
すると、駅のホームではダンスのゲリラライブが始まり、
人混みに紛れた泥棒にぶつかったルビーを助けたジョニーは
その隙に泥棒に大切な祖父の形見のバイオリンを盗まれてしまう。
さらにジョニーは永住権詐欺に遭ってしまった。
申し訳なく思ったルビーは学校からバイオリンを借りることに。
その際に弦楽器とダンスのコンテストが開かれることを知り、
ジョニーに一緒に出場して賞金を稼ぐことを提案する―――
❕❕以下ネタバレあります❕❕
ステップ・アップシリーズの二番煎じっぽさは否めないけれど、
こういうダンス映画は大好きなので、それでもいいかなと。
むしろ、ステップ・アップがあることによって
作品的に差別化を図ることは難しいように思うので、
音楽の生演奏(バイオリン)の要素を足したところは良かったところではないかと思います。
ですが、私は個人的にダンスもキャラクターもステップ・アップの方が好きです。
突然始まるダンスバトルも、あまりゲリラっぽさがなくて不自然な感じ。
唯一好きなのは、ルビーのルームメイト、
日系英女優ソノヤ・ミズノのキャラクターのジャジーです。
飾らずに誰とでも打ち解けるような明るいキャラクターはとてもよかったです。
ただ、寝坊癖が治らなかったり、2年目にして今更疲れたと言って、
男のせいで夢を見失うチャラい感じは嫌だったけど…
せっかく素敵なダンサーなのに、最後のダンスコンテストに出場していなかったのもかなり惜しい!
もっと彼女のダンスを観たかったです。
あとは、スイッチ・ステップスのメンバーも良いキャラクターでした。
ステップ・アップのダンサーたちのように中心ではなく、
あくまでバックダンサーのような描かれ方だったので少し物足りなさを感じました。
ラストのダンスはステップ・アップ1作目よりも
クラシックダンスとストリートダンスはうまく融合出来てなかったかな…
そこはかなり残念でした。
ルビーはいいけれど、ジョニーのバックグラウンドがセリフだけではよくわからなくて
かなり雑な感じがしました。
「イギリスには家族も何も残っていない」
「バイオリンはおじいちゃんの形見なんだ」
「ダンスはおばあちゃんから習った」
家族についてはこのくらいしか言っていなくて
一体彼の家族には何があったんだ…?!と心配してしまいます笑
もう少しキャラクターの背景に深みが欲しかったですね。
ラストは優勝してジョニーが「ありがとう。みんなのおかげです。」と
普通なコメントを残して終わってしまって、
大して感動するスピーチでもなかったし、
そのあとのジョニーは? お金とか詐欺とか、彼の問題は解決したの??
っていう不完全燃焼で納得いかない感じです。。。
97分で終わるなら、あと数分で最後の最後まで描けたはず。
まぁ、そのシーンが追加されたとして、ステップ・アップには勝らないけど。
バレエのおじいちゃん先生がルビーに
「完璧を目指して、完璧になった後はどうする?
不完全こそ私たちを燃えさせて、突き動かすものだ。」
と言ったセリフはものすごく心に響きました。
決してつまらなくないけれど、全体を通して残念な点が多い映画でした。
IMDbの評価は6.5で、ステップ・アップとあまり変わらないけど、
比べるのなら、私はステップ・アップの方が好きです。
批評的に見るとちょっと残念な作品に感じましたが、
エンターテイメント作品としてはバレエとダンスと音楽ということで
芸術性がとても高く、素晴らしかったと思います。
filmarksやyahooや映画.comでの評価は高いみたいです。
trailer↓↓
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