おっさんずラブ
先日紹介した好きな邦ドラマ『ビギナー』ですが、
それを超える大好きなドラマに出会いました。
まさに「会えてよかった」という感じ。
最終回を迎えた『おっさんずラブ』です!!
言うまでもないあらすじですが…
天空不動産の営業所に勤める春田創一はモテたいのになぜかモテない33歳独身実家暮らし。
あまりにダラダラした生活のため、愛想を尽かした母親は出て行ってしまう。
いつものように出勤し会社へと向かうバスに飛び乗った春田。
同じバスには部長の黒澤武蔵が乗っていた。
バスが発車した瞬間よろけて黒澤にぶつかり、その拍子に黒澤の携帯が落ちてしまう。
春田は携帯を拾おうとすると、
その待ち受け画面に映っていたのは自分の隠し撮りされたような写真だった。
そのことをきっかけに黒澤からの猛烈なアプローチが始まり、
ついには「はるたんが好きでぇぇぇぇぇす!!!」と告白されてしまった。
困惑する春田だったが、そんなある日現れたのは以前行った合コンに同席していた
本社勤務のイケメン後輩である牧凌太。
本社から春田の営業所へ移動してきた牧はウィークリーマンション住まいで、
しっかり自炊までしているという。
それを知った春田は牧にルームシェアを提案する。
ほどなくして牧は春田家に引っ越してきた。
掃除、洗濯、料理となんでもこなしてくれるマメな牧に完全に甘え、
男同士で気兼ねのない楽しい生活と、牧の作る美味しい食事に満足していた春田。
家事はできないが、お人好しでまっすぐな春田に惹かれていた牧は
ある日、春田が部長に迫られていることを悟り
春田に「好きだ」と告白しキスをしてしまう。
1話目から怒涛な展開で幕を開けた『おっさんずラブ』。
連ドラ放送前にGyaOでスペシャルドラマを見たことがきっかけで見始めました。
明らかにコメディで面白そうだし、田中圭さんはすごく好きな俳優さんの一人なので
普段はあまり邦ドラ見ないけど、これは見てみよーってくらいに軽い気持ちでした。
が、こんなに素晴らしいとは。。。
こんなに感情が心が揺さぶられるとは。。。
1話目の時点ではここまでハマってしまうとはもちろん想像していませんでした。
『花より男子』世代なので、同クールでは『花のち晴れ』も見ていますが
こちらは1話目見ちゃったから惰性で見ている感じ。
同じ見ているドラマでも、『おっさんずラブ』と『花のち晴れ』では
注ぐ熱量がかなり違います。桁違いです笑
とりあえず、『花のち晴れ』も最終回までは一応追うかな。。。
最終回まで見ての感想ですが、
見始めてから、おっさんずラブのことを考えない日はなかったくらい
1話1話、1分1秒、のめり込んで夢中で見ました。
これ以上好きになる邦ドラマにはもう出会えない気がします。
めでたく春田と牧は結ばれたエンドでしたが、
春田はノンケからゲイになったのではなく人として牧を好きになったんだなぁと思いました。
そう考えると本当に人を愛することに男女なんて関係ない!!と改めて感じます。
同性愛を茶化しながらも世間の理解を得ることを目的にしたドラマかなと思っていましたが
異質なものを利用して変に笑いをとるようなゲスいドラマではなく
真剣な純愛を描いているドラマでした。
こういうテーマを扱っているからこそ登場人物の中の誰も同性愛を変な目で見るようなことはなく
みんなありのままを受け止める素晴らしいキャラクターばかりであるところにも感動…(´;ω;`)
そういう世界観が素敵だし、世界はそうあるべきだと思いました。
このドラマは誰一人として悪役がいないんですよね。
たいていドラマって悪役とか好きになれないキャラが一人はいるんですけど
おっさんずラブに出てくる人は、みんなまっすぐな気持ちで恋愛をしている。
一番最初の予告を見た時、内田理央さん演じる荒井ちずは
牧とか黒澤部長に春田を取られそうで嫉妬して意地悪しちゃうような
小悪魔キャラ(『花のち晴れ』でいう愛梨?)かと思っていたのですが
6話の予告で牧に春田に告白したいと言って、ついに略奪するのか?!
と思いきや「自分の気持ちをすっきりさせたいだけで邪魔するつもりはない」と…
どんだけいい子なんだ…!!!切ない…!
第一印象を悪く捉えた過去の私を殴りたいです。笑
演技派個性派な俳優さん女優さんが集結したおっさんずラブ。
このキャストが誰か一人でも違う役者さんだったら
こんなに素敵な作品にはなってなかっただろうし、
みなさんの作品にさける思いや演技に対する情熱がすごくて
完全に役に入り込んでいました。
みんなキャラクターをしっかり理解していたからこそ、
アドリブも視聴者がアドリブと気づかないくらいに自然になったのだろうし
スタッフさん方が役者のキャラクターに対する思い入れを信じた結果、
自由なアドリブを許してくれたのだと思います。
脚本以上に役を深く掘り下げて理解して、
演技じゃなくてキャラクター本人が
この世に一人の人間として存在しているような感じで見ていました。
私にとって、(『ビギナー』でもそうでしたが)役者さんのお名前よりも、
その役者さんの演じているキャラクターの名前がしっくりきたドラマがハマるドラマなんです。
上手く説明できなくて変な日本語になってるけど…
そんなドはまりしたおっさんずラブですが、
暇なときはぼーっと妄想してしまいます笑
牧と春田のイチャイチャとかそんなんではないですが。。。
High & Lowで林遣都さんが演じたキャラクターが天空不動産にやってきて
春田が困惑しながら接客しようとするも武川さんに取られそうになって揉めるとか笑
牧が春田の高校の卒アル見せてくださいよとか言って
ウォーターボーイズの安田の写真出てきたりとか笑
ドラマ×ドラマでクロスオーバーしたら面白いだろうなって笑
もうひとつ考えているのは海外俳優でおっさんずラブ!
LGBTというテーマを重く繊細に扱う欧米諸国では批判殺到してしまうかもですが
あくまでキャストを置き換えた妄想なので笑
私の中では、
春田創一→セバスチャン・スタン
牧凌太→トーマス・ブロディ・サングスター
黒澤武蔵→ヒュー・ボネヴィル
武川政宗→マシュー・グード
黒澤蝶子→ジュリアン・ムーア
荒井ちず→アナ・ケンドリック
栗林歌麿呂→ローガン・ミラー
瀬川舞香→メリッサ・マッカーシー
荒井鉄平→チャーリー・デイ
という構図です笑
できればアメリカかイギリスかどっちかで統一したかったかな。
春田と武川さんとマロに関してはまだちょっと納得いかないけど
それ以外はいいんじゃないかなと我ながら思っていたり…
たぶん批判しか来ないかも。。。
あくまでこれは一個人の考えですので!!💦
TwitterやインスタグラムなどSNSツールを活用しネットで大いに盛り上がりを見せた本作。
とにかく宣伝が巧いなぁ…と感心してしまいました。
特に部長のインスタグラム「武蔵の部屋」。
フォロワー数が公式アカウントよりも多くて、
投稿時間と投稿内容もドラマの放送時間の軸にしっかりと沿った徹底ぶりは見事でした。
そして、予告編の作り方。
毎週毎週、予告編で一喜一憂していました。
6話や7話の予告は完全に騙されてしまい「どうなるの…来週どうなっちゃうの…」と
一週間気が気でなかったです笑
忘れちゃいけない主題歌もこの作品を盛り上げた要素の一つ。
スキマスイッチの歌う「Revival」です。
高校生のころスキマスイッチが大好きでよく聴いていたのですが
大学生になって洋楽が好きになったり、
スキマスイッチのある事件をきっかけにちょっと心が離れて聴かなくなってしまいました。
今回このドラマで久々にスキマスイッチの曲を聴くことになったのですが
ドラマにハマるのに比例してまたスキマスイッチ熱もふつふつと熱くなってきました笑
昔よく聴いてた曲をまた聴くようになってきたのですが、
スキマスイッチのどの曲を聴いても結局、牧と春田のことを歌っていると
脳が勝手に勘違いし始めてしまいます笑
「Revival」は6話の牧と春田、「アイスクリームシンドローム」は初期の牧の気持ち、
「キレイだ」は6話終わりの春田、「晴れときどき曇」は牧と春田の未来
などなど…笑
それくらい切なくて、ほっこりして、可愛らしい歌詞と素敵な歌声ということなのかも。
去年は『逃げ恥』が大きく世間を賑わせていましたが
一話も見ることなくブームに乗らずに終わってしまいました。
(たぶんその間、私は何かしらの海外ドラマにハマっていた)
今年は流行語大賞もドラマアワードも『おっさんずラブ』一色になるのではないかと
今から年末を楽しみにしています笑
役者さんをはじめ、監督さん、演出家さん、
美術・音響・編集などのスタッフさん、宣伝さん、脚本家さん
作品に関わったすべての方々のセンスがとにかく光っていたドラマでした。
視聴者の期待にも応え、張り巡らされた伏線を見事に回収。
こんなに大きく心が揺さぶられたドラマは他に無いです。
笑って、泣いて、感動して、「これが胸が締め付けられるということか」と
初めて体感する感情にも出会いました。
民放ドラマに対してこんなにも「ありがとう」と何回でも言いたい気持ちになったのは初めてです笑
こういう時代にこんな素晴らしいドラマが作られて、それを世間がより盛り上げて。
本当に『おっさんずラブ』に会えてよかった。
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